子どもたちの社交場 – 駄菓子屋パンダ –

私たちが子どもの頃、十円玉や百円玉を握りしめて通った駄菓子屋。昔はいろんなところにあった駄菓子屋さんも、お店をやっている方が高齢でやめられるなど、時代とともに見かけることが少なくなってきました。昭和の風物詩だった駄菓子屋さんが令和の今、桃薗学区に突如現れました。

こんにちは。いつも子どもがお邪魔しています。まず始めに、お店の名前の由来をおきかせいただけますでしょうか?

特別な思い入れがあるというわけではないのですが、元々やっていたデザイン事務所のマスコットがパンダだったので。いろいろ考えたのですが、結局シンプルな名前にしました。

もともとデザインのお仕事をされていたんですね。なぜ駄菓子屋さんを始められたんですか?

よく聞かれます(笑)。ママ友の一人が駄菓子屋を始めたんですが、「あなたも向いているからやりぃ〜」と言ってきて。それを聞いたときは聞き流していたんですが、、、それから三日後くらいに、パートで梱包作業をしているときに急に駄菓子屋のことが気になりだしてきて、「駄菓子屋をやる!」という気持ちが止められなくなり、それから三ヶ月後にオープンしていました(笑)。子どもが小学生のうちにやってみたい、子どもにとって自分の家が駄菓子屋だったら楽しいのでは?という気持ちもありました。

すごい行動力ですね!実際にはじめて見てどうですか?

はじめは「面白そう」という軽い気持ちで始めたんですが、今は「やってすごくよかった」と思っています。

どういうことからですか?

子どもたちの姿をみて「駄菓子屋ってお菓子を買いに来るだけの場所じゃない」って知ったんです。例えば、何も買わなくてもおしゃべりだけをしにくる子や、毎日のように来てくれる子もいます。子どもたちの社交場っていうのでしょうか。子どもたちの居場所になれているのも素敵だなって思いました。

素敵ですね。確かに私たちが子どもの頃、駄菓子屋さんって、みんなが集まる場所でした。ちなみにどんなお菓子が人気ですか?

圧倒的にサッカースクラッチです。当たったら、そのお金でまたサッカースクラッチを買うとか、、、(笑)

うちの子もサッカースクラッチばかりやっています。結構よく当たりますよね。他にはどんなお菓子が人気ですか?

遊び心があるものですね。このお菓子は、一つだけすっぱいものが入っていて、友だちと一緒に「だれがハズレになるか」とか楽しんでいます。あと、ブタメンも人気ですね。

大変なことってありますか?

儲からないですね(笑)。3月から4月にかけて値上げが続いていて、、、、

昔は10円玉を握りしめて駄菓子屋さんに行っていたけど、今は一円玉も必要なんですね。お店をこんな風にしてみたい!とかございます?

夏に飲み物を提供したくて、冷蔵庫を買う予定で、、、実は明日届きます(笑)

楽しみですね!ところで、このノボリのデザインも奥さんが?

子どもがタブレットでデザインしたんです。

すごい!お手伝いとかも?

そうです、手伝ってくれます。報酬は駄菓子で(笑)。

お金の価値を知るという意味でも駄菓子屋さんはいい場所ですね。これからもよろしくお願いいたします。